『リヒタルゼンの熱い夜』後編
何度目かの角を曲がり目的の店の前に着く。
ここだ。
店の入り口の上に『うさしんくろす』書かれたでかい看板が出ている。
よし、間違いない。
ちなみにこのあたり。周りの店もやっぱり同じようになんとなく如何わしい感じのするイメージの店だったりする。
今、俺は思いっきりいつものハイプリーストの服装だったりするのだが実はそれほど浮いてない(と、思う)。
なぜなら、神様が見たら卒倒しそうなアレンジの入ったやたらと露出の高いプリーストの服きたプリースト姿の女の子やら、防御能力ゼロ・魅力+120%くらいな鎧(?)みたいなものを着た騎士姿の女の子やらとちょっといいことできちゃう的なお店が多かったりするからである。
というわけで客引きしている各店の男のほうもやっぱり冒険者風コスプレしてるわけで。
と、まあ、そんなことはどうでもいいや。
俺は思考を断ち切ると、足取りも軽く颯爽と店内へと足を踏み入れた。
拝啓神様。
なぜあなたはこんなにも私をいぢめるのでしょうか。
アサクロたんとあんなことやこんなことをしたい、と思うのは罪なのでしょうか。
・ ・・まあ、あまり褒められたことじゃないかもしれませんがたまにはいいと思いませんか?思いませんか、そうですか。
「ツヴァさん。なにあさっての方見てブツブツ言ってるの?あぶない人にみえーるよ?」
うるせーやい。
ジト目を向ける俺を、横に座るアサシン姿の女が不思議そうに見ている。
「あのさ。ちょっと聞きたいだけどな?なんでそんなカッコして、どうしてここにいるのかな?エアレ・・・げふっ」
「今はエアナって呼んでって言ったと思うんだがのー?」
聞いてないし。
この至近距離で無詠唱ホーリーライトを顔面にぶちかましてくれた女の名はエアレリス。
何故か今はアサシン姿だけど本業は俺と同じプリーストでちょっとした知り合いでもある。
悪魔や不死を相手にするエキスパートでプリーストの大退魔スキル『マグヌスエクソシズム』と呼ばれる呪文を得意とするプリースト。世間一般には『MEプリ』などと呼ばれることもある。
ちなみに余談だが楼香さんは支援を得意とする『支援プリ』というやつである。
「・・・すいません。それでエアレ・・・エアナさんはどうしてここにいらっしゃるのでしょうか?」
「なんでそんなに怯えながら言うのか分からんのぅ・・・。とりあえずこの店。表向きはアサクロ娘と仲良くお喋り~、なんだけど裏はアサシンギルドのリヒタル支部なんだよね。で、私はここに相方さんがいるから会いにきたのだーよ」
「で、なんでそんなアサシンのコスプレしてるん?」
「趣味」
即答ですか。
ま、いいんだけど。
「それよりツヴァさんは例のレド君の事件の情報収集でココきたの?」
「え?あ、うん。ま、そんなとこだな。なんかここ最近で変な事件とか起きてない?」
なんか勘違いしてくれてるみたいだからそういうことにしとこう。
俺の問いに対し、目を閉じこめかみに左の人差し指をあて、軽く首を傾げ考え込むこと数秒。
「んー、なかったと思うけど相方さんに聞いてみてなにかあったらWIS板で連絡するよ」
目を開けエアレリスが答える。
俺は頷き、頼むわ、と一言。
そのまま腰を浮かす。
「あれ?帰っちゃうの?」
不思議そうに言うエア。
ああ帰るさ。迂闊なことするとキミが楼香さんあたりにチクりそうだからね。
ちくせう。
そっかー、じゃ、ちょっと待ってね、とエア。
唐突にテーブルにあったナプキンになにかを書き出す。
ほどなくして書き終わった紙片を俺の手にねじ込み、
「じゃ、それ、レドさんに渡しといて」
よく分からんがお安い御用だ。
はいはーい、と返事しその手に押し込まれた紙片に視線を落とし・・・あれ?
その紙片から生まれた疑問をぶつけようとエアを見ると、エアは笑顔で頷きを返してくる。
なるほど。
「んじゃ、なんか分かったら頼むわー」
「分かったよー。気を付けて帰ってねー」
勘定を済ませた俺は店の外へ出ると、行きにきた道をまっすぐ戻ることはせず人気のない路地裏を選んで進む。
なるほど。なにか尾けてきてるな。
先ほどエアから渡された紙片にはこう書いてあった。
“暗に注意”
と。
ちなみに暗ってのはアサシンの隠語である。
なぜエアが俺がアサシンに狙われていることを知っていたのかは分からないが、そうと分かればこちらから誘って早めにケリをつける。
レドを危険にさらすわけにはいかない。
そのまま、ふらふらと北門から町の外に出る。
そして俺は振り向き立ち止まる。
後ろの気配も止まる。
「さて、なにか俺に御用で?」
後ろの気配に向かって声を掛ける俺。
「・・・ハイプリーストのツヴァイト様ですね?」
「うむ。お察しの通りハイプリーストのツヴァイト様だよ。もしデートの申し込みなら喜んで・・・」
「ある方からのご依頼であなたの命を頂きます」
言葉と共に気配の主が姿を現す。
金髪にうさみみをのヘアバンドをつけたその女アサシン、いや、アサシンとはやや服装が違う。アサシンクロスかっ!
その女アサシンクロスは俺の言葉を完全にシカトし、カタールを両手に構える。
「では死に行く前にキミの名前を教えてもらえるかな?」
腰に下げたメイスを右手に構え、右足を後ろに半身の構えを取る俺。
盾がないのがちょっとキツいか。
「LBと申します。では、参ります」
言いLBはこちらに向かって駆けてくる。
まったく。
やっぱり、いいことは・・・なさそうだな!
意外と登場人物は恋愛してるんだよねぇ・・・><えもんチャットインフルお疲れ様です><
個人的には一晩で2ℓのアクエリアスかなんかを軽く飲んでた思い出が…
無理はしちゃダメですよー(*-ω-)(*_ _)うん
ちなみに、症状はべき子ただ寝るだけインフルお大事にー(*'ヮ')ノるち\ゆきだー/ \ゆきだー/ \ゆきだー/山田養蜂場の蜂蜜生姜のど飴がお気に入りです。ひまわり